2024年5月23日(木)
曇り時々晴れ 時々土砂降り 南西風
大潮 満潮06:35 干潮13:17
10:00出港 16:00帰港
天然モズク
今季の天然モズク漁が終了してしまいました。
たった一日だけの収穫。
理由は、何といっても天然モズクが少ないことです。
天然モズクといっても、もともと生えているわけではなくて、
養殖モズクの種やら切れ端やらが流れて来て、そこに根付いて自力で成長している、
というものなので、
養殖モズクの区域周辺で探すのですが…
無い。
水温が高すぎるのかまだ小さいのに劣化が始まっていたり、
モサモサしていたところも、すでに誰かがとった後だったり、
別の海藻がモサモサしていてモズクが全く生えていなかったり。
養殖モズク漁師のお友だちからも情報をもらうのですが、
どこもあまり良くない話で、
今季は自家用で100~200キロ程度収穫しただけで終了となりました。
天然モズクの収穫は、
いつもの素潜りではなくて、空気タンクを背負って潜るスクーバダイビングで行います。
私にとっては、年に一時期だけの、楽しみです。
私はもともとダイビングインストラクターでしたが、
妊娠して以来、まったく潜っていなくて、
数年ぶりのダイビングが、このモズク漁でした。
久しぶりに潜る日にはとっても緊張したのを覚えています。
でも、船上で機材をセッティングするときに、
体が自然に動いて、まったく違和感なく準備して、
ポイントについたら、
さっさと背負って、
さっさとエントリーして、
本当に自然に水中で息してました。
まるで、昨日までずうっと潜っていたみたいに、
普通でした。
それがとてもうれしくて、
自分のキャリアが誇らしく感じました。
ダイビングって、
珍しい魚を発見したり、洞窟をワクワク探検したり、美しいサンゴ礁を眺めたり、
いろんな楽しみがあると思うのですが、
ただただ、水中で漂う浮遊感を味わったり、
耳元に自分の吐いた空気がボコボコいう音を面白がったり、
魚たちと同じ目線でその場にいることを楽しんだり、
そんなことも、なんだかとっても気持ちいいんです。
実際には、ただただひたすらモズクをつかんで網に入れ、
つかんで網に入れ、という作業をしているのですが、
キラキラと日差しが差し込む浅い砂場で、
小魚たちを従えてモズクをとっていると
(少々砂が巻き上がるのでベラとかモンガラがエサを求めて群がって来るんです)、
何とも言えない、平和で幸せな気持ちになります。
あぁ、来年は、もっともっと何日もこんな日があるといいな…