【漁の記録】ティラジャーの罠

fishingVlog240425 漁の記録

2024年4月25日(木)

曇り 北東風
大潮 満潮7:38 干潮14:11 
9:00出港 17:00帰港
ティラジャー、ウミヘビ

ティラジャーを捕る時、
いつも少しコワイ。

ティラジャーの罠にはまっているのかも、と思う。

ティラジャーは、見つけさえすれば、めちゃくちゃ簡単に捕れる。
水面から、目を皿のようにして、ティラジャーの形やちょっとだけ見えるお尻の方の赤いところを目印に探す。
見つけると潜り、つかむだけ。

ティラジャーは繁殖時期で砂地に集まってきているので、
たいてい1個見つければ、その周りにほかにもいくつか見つかる。
繁殖行動中のものは2個くっついているし、
なんとなくその近くに、もう1個、
順番待ちなのか、シャイなのか、申し訳なさそうにいたりする。

そしてまたそのそばに2個いたりして、 
連続3ペアを一度に捕ったりすることもある。

1個見つけて、その左にも1個、右にも1個、前にも1個、みたいな感じで
右手で一個つかみ、左手で一個つかみ、その先に泳いで行ってまたつかみ、
その先にまた1個見つけてそのまま泳いで行ってつかみ、
その先にもまた見つけたけど、もう息がもたないので、一回上がってから、
とちょっと目を離したすきに、もう紛れてしまって見つからない、ということもある。

まあ、そんな感じで、
一度潜ると、次々に見つかることがあり、
目を離すと見えなくなってしまうこともあり、
ついつい、ひと潜りで、あっちもこっちもその先も、と捕ろうとしてしまう。

そんなときに、ふと、
鳥をつかまえるときなんかに、エサを点々と置いておびき寄せる罠にまんまとかかっているような気分になって、
なんだか怖くなる。

このまま喜んでティラジャーを追っていったら、
いつの間にか知らない場所に行ってしまったり、
船から遠く離れていたり、
帰り道がわからなくなったり、
息継ぎを忘れてそのまま海の世界から戻れなくなったりするんじゃないかという考えが、よぎる。

実際はそんなことは起こらなくて、
水面から顔を上げれば、船はちゃんとそこにあって、
苦しくなれば、いくらなんでも息継ぎするに決まっているんだけど。

わかっているけど、
なぜかいつも、もうすぐ罠にかかる鳥みたいな気分になる。

見つけたら、捕らずにはいられない、この性。

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